Thrash Domination 07 @ Club Citta’ 川崎 2007.9.23.

shibuyak20032007-09-24

 年寄りの体力の限界に挑む毎年恒例Thrash Domination、最終日行って参りました。オーディエンスはガツガツの筋金入りThrasherを中心に集結。年齢層も高く、正にThrash Till Deathという感じの人も沢山いた。(^^;


 (約62分)
 Ex.Sanctuaryのメンバーが発展的解散をしてNevermoreで活動してから随分と年月が経過したような気がする。マニアにとっては待望の初来日だったに違いない。彼らのサウンドは簡単に言うとPower/Thrash Metalに朗々と歌うVo.に特徴がある。好き者には堪らない音だろう。もしかしたら今が彼らのピークを迎えている時期かもしれない。というのも最近Megadethが企画したGigantourの彼らのサウンドの素晴らしさが大変興味深かったからだ。好き嫌いはあるかもしれないが、Warrel DaneのVo.は非常に個性的で説得力がある。そしてマッチョなJag PanzerのChris Broderickとルックスに華があるJeff Loomisのテクニカルなプレイ。特にJeff Loomisは只者ではないオーラが漂っていた。Warrel Daneがヘドバンする度に帽子を外し、終わったらまた元に戻すというお茶目な?パフォーマンス。髪を気にしすぎか?(^^; 今回出演した中では一番演奏が巧いバンドである。演奏自体は凄く切れ味があっていいのだが、正直に言うと総ての楽曲が魅力的かというと私にとっては疑問な部分もある。ともあれ、スピード・チューンはこのイベントに合っているので"Born"でオーディエンスもヒート・アップ。そこからエンディングまでは盛り上がった。"Enemies of Reality"は名曲だね。なかなか良いLiveだったと思う。


 (約60分)
 CanadaのベテランというかJeff WatersのプロジェクトAnnihilator、私は初めて見る。私はてっきりds.はWorld's Fastest DrummerのFastest Hand部門、現在No.1のMike Manginiがやってくると思っていて、変な方向の期待をしていただけに拍子抜け。(苦笑) ds.は髭オヤジ系の人だったけど...?Canadaでds.ということでExciterのTシャツというのが渋かったけれどね。(^^; 前日は機材トラブルで大変だったらしいが、この日もトラブル。今回はツキがなかったのか?犬系ルックスのJeff Waters、そしてDave Paddenのギタープレイは流石の内容。Dave Paddenのギターが途中からトラブって結局最後まで安定したサウンドを出すことが出来ず、本人は無念だったに違いない。しかし彼もテクニカルなプレイヤーだった事は充分分かったし、それよりも良い声をしているよ。コア・メタル短髪ルックス系はオヤジな私には抵抗あるけれど(笑)、彼はプロフェッショナルだね。Jeff WatersもVo.を兼任していたけれどDave Paddenに総て任せても良かったような気がした。後半はトラブル続きだったので、前半にやった小気味良いリフ&Popなメロディと途中Maiden的なコーラスワークが入る?"Clown Parade"が良かったかな。前日はJeff Loomisが参加したらしいけれど。全体的には曲間でのチューニングで空白の時間が出来るところが気になった。妙な隙間が空くのでLiveのノリが途切れるといった所があったのが残念。この辺は楽器交換&ローディに任せた方が流れが良くなるのに。


 (約72分)
 個人的にはThrash Domination 07一番の期待は勿論Destruction。揺るぎない信念に貫かれたサウンドの塊が襲い、前回'05のThrash Dominationの時より破壊力が増していて感動した。彼らの特徴はモタリ一歩寸前のリズムを強引なまま無謀に突進していく所にあると思うのだが(爆)、この妙な感覚にハマると快感になる。次々と矢継ぎ早に演奏していく様はThrashに免疫のない人にとっては全部同じに聞こえるのだろうなぁと思ったり。(^^; ファンのリクエストで"Tormentor"が演奏され更にオーディエンスが興奮のるつぼと化す。相変わらずのSchmierの日本語MCは冴えまくりで日本語を必ずシャウトする徹底ぶり。ますますSchmierのMCファンになってしまう。(笑) 取り敢えずDestructionだけはやった曲全部把握したので、ついでにセット・リストを挙げておく。

Set Lists:
1.SE - Curse The Gods
2.Nailed to The Cross
3.Mad Butcher
4.Eternal Ban
5.Life without Sense
6.Machinery of Lies
7.Death Trap
8.Cracked Brain
9.Thrash Till Death
10.Tormentor
11.Soul Collector
12.Total Desaster
13.Bestial Invasion
14.The Butcher Strikes Back - Outro(Theme from "Omen")


 (約82分)
 多分今回のLiveで終わりであろうNuclear Assault、記憶によれば私は昭和天皇崩御の日に旧Club Citta'で200人くらいの前でやったLive以来に見る。個人的には一旦現役を引退したミュージシャンが特別な企画のために担ぎ出されたLiveで良かった思い出がないので冷めた状態で見た。最近QuattroでやったBrutal Truthで柱が邪魔でDan Lilkerが見られなかったので、それを楽しみにしていたという邪道な人。(^^; 結果は最初一体誰?状態の外見だったJohn Connellyの高音シャウトが意外にも健在で、最後まで聴けちゃったという印象。Glenn EvansのDs.がまともだったのが幸いしたかもね。勿論カンペを見たり、下僕状態?のスタッフからビール供給とか音楽以外の所で魅せるのは今回出演組ではプロフェッショナル度が最も低い。(笑) 昔の曲をやる際のErick Burkeのやる気の無さは見逃さなかったぞ。(^^;;; しかしこのLive見て分かったことはDan Lilkerが取り纏める音はどれも轟音で音は大きいのだが、ぐっしゃりしていて何をやっているか分からない状態に陥ることが多いと言うことだ。音デカいのだがDs.とVo.以外が前に出てこなくて良く聞こえないという...。これは俗に言う?Brutal Truth状態というのか。まぁ、これが良いという人もいるけれどね。メロディを追う人にとってはキツい音だろう。勿論、前回見たNuclear AssaultのLiveと音質には変化無しだった。(笑)


 蛇足1:
 100番台で入場したのに既に初日でThrash Domination Tシャツがほぼ売り切れていたってどういうこと?計画性なさ過ぎ。後で郵送って盛り上がらないなぁ。結局買うの止めて資金がCD物販ブースに流れていったのは言うまでもない。

 蛇足2:
 初日でほぼ売り切れてしまったのかDisk Heavenの在庫の少なさは私のパソコン周辺の未聴CD Towerよりも少なかった。残念。ブースに来てまで買う連中はもう普通のCDでは物足りない奴が来るのであって、訳の分からないCDを解説付きで売っていたら爆発的に売れると思うのだが。

 蛇足3:
 誰だトイレを詰まらせた奴は。周辺が嫌な色の洪水状態になりつつあったぞ。勿論その後トイレに行くことを諦めたのは言うまでもない。

 蛇足4:
 今気付いたけれど、UnionのThrash Domination 07特集記事、Trash/Crossover 94選って...。そりゃ他から見れば屑同然の物もあるかもしれないけれどさ。


 以上、ふくらはぎがパンパンに張っているは、背中が攣るは、腰がピキッと鳴るは、現在体がズタズタ状態。そして明日は人間ドックのため絶飲食。健康診断で体壊してしまうのではないかと本末転倒状態でのLive Reportでした。


<購入簿>
Thrash Domination Club Citta'川崎会場にて(T.H.A.ブース)
150.Masochist / History (2CD) ('95に解散したUS Cult Black Metal。Demo & 7inchと2枚目にはBootlegレベルの映像を収録したEnhanced CD。3,000枚限定盤。個人的には666枚以上はリアルタイムであればそんなに苦労せずとも入手可能、100枚以下の場合には頑張って入手するレベルだと思うが、マニアな方の意見はどうですか?(^^;)
151.Clandestine Blaze / Fist of The Northern Destroyer (Deathspell OmegaのMikko Aspaの独りプロジェクトの'02作3rd。)
152.Profanatica / Profanatitas De Domonatia (邪悪極まりないUS Primitive Cult Black Metalの1st。)
153.Havohej / Dethrone The Son of God (当時は¥300コーナーの常連だったUS Cult Black Metal、Havohejの1st。待望の?再発。Profanaticaもそうだが、Cultダメダメ級(笑)Black Metalの再発をしているHells Headbangersレーベルはジャケットが厚紙なので何か新鮮。(笑))