Asturias / In Search of The Soul Trees
☆Asturias / In Search of The Soul Trees (Poseidon PRF-049) '08
光栄にも約2ヶ月前に音源を入手しておきながら今頃Review。(^^; 11/8の高円寺Culb Mission's、Acoustic AsturiasのLiveの日に発売予定のAsturius待望の新譜。
この作品は傑作「Cryptogam Illusion」以来実に15年ぶりの丹念に作り上げた多重録音盤。Acoustic Asturiasで育んできたアコースティックな響きもこれまで以上にフィーチャーされていて嬉しい限り。伸びやかなエレクトリックなギター・メロディーも最高。丁寧に作り上げた事が伝わってくる。きめ細やかで美しく芯の通ったAsturiasの集大成と言える大傑作。
アナログ盤で言うところのA面、B面に相当する大作2曲構成であるが、CDでは各トラック分けがされているので通して聴くのもよし、また好きな部分をピックアップするのもよしといった感じ。勿論、曲順に聴くことを薦める。曲名とともに聴いていると映像がクリアに開けてくるような、そんな雰囲気もある。
ベテランから新鋭/気鋭のミュージシャンなど日本のProg.界を代表する多彩なゲスト参加にも注目だ。特にLu7の栗原務とFlat 122の平田聡の参加が嬉しい。
斬新かつ、いつの時代にも愛聴される普遍性のある作品のような気がする。取り敢えずMike Oldfieldの「Tubular Bells」ファンは必聴。
<曲目>
In Search of The Soul Trees - Part 1
i.Spirits (精霊の踊り)
ii.Revelation (啓示)
iii.Reincarnation (輪廻転生)
iv.Fountain (源流)
v.Woods (迷いの森)
In Search of The Soul Trees - Part 2
vi.Pilgrimage (巡礼)
vii.Paradise (雲上の楽園)
viii.Storm (嵐)
ix.Soul Trees (木霊)
x.Dawn (夜明け)
大山曜 : Acoustic Guitar, Spanish Guitar, Electric Guitar, Bass, Mandolin, Keyboards, Glockenspiel, Harp, Cello, Percussions, Synthesizer Programming
津田治彦 (新●月) : Electric Guitar on "Pilgrimage (巡礼)"
栗原務 (Lu7) : Electric Guitar on "Woods (迷いの森)"
平田聡 (Flat 122) : Electric Guitar on "Reincarnation (輪廻転生)"
花本彰 (新●月) : Mellotron on "Spirits (精霊の踊り)", "Reincarnation (輪廻転生)", "Storm (嵐)"
川越好博 (Acoustic Asturias) : Piano on "Revelation (啓示)", "Dawn (夜明け)"
筒井香織 (Acoustic Asturias) : Clarinet, Recorders on "Spirits (精霊の踊り)", "Revelation (啓示)", "Paradise (雲上の楽園)"
伊藤恭子 (Acoustic Asturias) : Violin on "Spirits (精霊の踊り)", "Woods (迷いの森)"
北辻みさ : Violin on "Soul Trees (木霊)"
Shigeso Sasaki : Drums on "Revelation (啓示)", "Fountain (源流)", "Storm (嵐)"
那須野綾 : Percussions
いとうかなこ : Voice
Hassy : Voice
数曲簡単な感想ピックアップ:
i.Spirits (精霊の踊り)
アコースティック系楽器の細かいフレーズとフリーフォームなエレクトリック・ギターの対比、新●月の花本のMellotronが美しい。
iv.Fountain (源流)
"In Search of The Soul Trees - Part 1"のハイライト曲。
vi.Pilgrimage (巡礼)
イントロのkey.は何故かエリック・サティを彷彿?津田のロング・トーンのギターが素晴らしい。
vii.Paradise (雲上の楽園)
正に「Tubular Bells」な多重コーラス。邦題にピッタリな曲想。Visionが開けてくるような...。アコースティック楽器の重なり具合も素晴らしい。
viii.Storm (嵐)
攻撃的な曲展開と花本のMellotronの掛け合いで盛り上がる。
ix.Soul Trees (木霊)
"In Search of The Soul Trees - Part 2"の大作かつハイライト曲。特に中盤以降の激しいギター・リフ、ゾクゾクする北辻のViolinなど疾走感が素晴らしい。エンディングに至ってはアコースティックな"Fountain (源流)"のリフレインが再登場する優れた展開。これは鳥肌物。Asturiasしか出せないサウンドだ。