Thrash Domination 09 at Club Citta’ 2009.9.20.

shibuyak20032009-09-27

 忘れかかってきたけれども取り敢えずレポート。
 今年もやってきた秋の恒例Thrash Dominarion、最近はメンツに新鮮さがなくなりつつあり、新世代Thrashが少々混じっても良いのでは?とは思うものの、やっぱり行ってしまった。一応'04から皆勤だ。個人的に4バンドの中で注目はKreator。'05のThrash DominationでのLiveが圧倒的であったのと、WaltariのSami Yli-Sirnioがいるし、直前にUKZで活躍中の超絶鬼神ds.のMarco Minnemannが参加というサプライズ付だから。(←なんと邪道な。(^^;)Marco Minnemannがどういういきさつで参加したのか、とても興味深い。

 今年のThrash Dominationはいろいろな企画が目白押し。気になったのは下記。
 1.Away Tシャツ販売
 オレにもやらせろ、と言ったのか分からないが、昨年参加VoivodのAwayの書き下ろしイラストTシャツ。全公演通して100枚限定。
 →行ったのがCitta' 2日目、まだあるか心配だったのでマーチャン販売開始時間13:00に会場に行くことにした。

 2.再入場自由
 会場外の施設並びに、グッズ・特設販売ブース。
 →道ばたに祭りの出店のような感じで焼きそばなども売っていると思っていたが少々違っていた。(^^;

 3.アップ・グレード・シート販売
 2Fバルコニー席をアーティストごとの入替制(笑)にて35席限定販売。
 →ジジイ向け用。(^^; しかし¥2,000は高いなぁ。案の定、販売開始しても暫く余っていたような気がする。せめて飲み放題付にして欲しい。(^^; 私はKreatorチケット2F最前を予約。

 4.アーティスト・グッズ、オフィシャル・グッズ購入者、抽選でサイン会
 →¥5,000以上の購入者で抽選券が配られてトリのTestamentを除く希望アーティストの抽選箱(笑)に入れる方法。取り敢えずKreatorに入れた。

 5.スラドミ09限定オリジナル・フードとドリンク販売。
 →結局、メガポテト(通常の2倍以上の量)、ファイヤーポテト(辛い物)だった。なんだぁ、オリジナルのブラッディなカクテルなんかあるかと思ったのだが。(^^;

 Away Tシャツのために13:00に会場へ。既にマーチャン待ちで並んでいる熱心な人達が。販売所をちらっと覗いてみたらAway Tシャツが見当たらず。Kreatorは何故か'95 TourのTシャツが。よっぽど余っていたのか。(^^; ダメ元で30分位並んで販売ブースの机にAway Tシャツが僅かにあることを発見!カーキ色を無事入手。ついでにスラドミTシャツもゲットして抽選券とポスター引換券をもらう。

 長丁場のLiveなので、一旦会場を後にして食事を取る。これ重要ポイントなので覚えておくように。(^^; 15:00開場で終演は22:00を越えるので会場内のビールと軽食だけではもたない。会場内での費用もバカにならないしね。まぁ、今年は再入場自由なので若干楽になったが、落ち着いて休息取るためにも事前の腹ごしらえは必要と考える。腹が減っては軍が出来ない。(^^;

 開場して早速恒例のT.H.A.ブースへ行こうと思ったが、いつもの場所になく2Fのバー並びにあった。前の場所は通常公演時にある客の休憩ソファーがあるのはいいが、2Fのバーは煙草臭いし大音量だしで環境は悪い。むしろ雨天じゃなければ会場外に用意した方が良かったかも。


 <Heathen>
 復活組は正直余り期待していないのだが、初来日Heathenはかなり健闘。メンバーに華がないが(^^;、良く伸びるDavid R. Whiteのvoが素晴らしかった。音響も良くてオーディエンスの反応も上々。メンバーはこの反応、とても嬉しかったのではないか。スラドミ終了時はDavid R. Whiteが出口付近にいてみんなと握手していたし。(私も次また来いよと言っておいた。しかし誰かにDavid R. Whiteのスキンヘッドをナデナデされていて、彼は苦笑していたぞ。(^^;)彼はステージ以外でも大活躍で(笑)、ExodusのLiveの時にVideo回していた。(^^; マニアはExodusでも活躍、両方出演お疲れ様Lee AltusをHeathenで見られたのが嬉しかったのでは。あと、いくらアルバムでカバーしているとは言ってもRainbowのカバーで一番盛り上がっているのはどうかなと。お祭り的にExodusのds.のTom Huntingがvoで参加(^^; 時間も限られているのでオリジナルで攻めて欲しかったところ。


1.Death by Hanging
2.Mercy is No Virtue
3.Goblin's Blade
4.Opiate of The Masses
5.Kill The King (Cover of Rainbow)
6.Breaking The Silence
7.Arrows of Agony (from New Album)
8.Hypnotized

David R. White (vo)
Lee Altus (g)
Kragen Lum (g)
Jon Torres (b)
Darren Minter (ds)


 <Kreator>
 アップ・グレード・シートで2Fバルコニー席へ。音は上の方まで抜けてくるわけではないので圧力さが残念ながら欠けるが、それよりも各メンバーがしっかりと見られるのと、群衆全体を見渡せて人が沢山いるなぁというのを実感できるのがイイ。(^^) ステージは彼らのみ映像付の気合いの入りよう。他がアメリカ勢で各バンドで何らかの繋がりがある中、アウェー気味。キャリア的にはKreatorはトリでも何ら問題がないし、Kreatorだけを見られればいいやというファンが他のバンドに比べて多かったかも。カリスマMiland "Mille" Petrozzaの分かりやすいMCのアオリがやっぱり冴えまくり。「全世界で一番素晴らしいThrash Metal Fes.だぁ!」「来年も来るぞ〜!(←本当か?)」のMCや恒例の"Flag of Hate"の旗振り&アオリ等々、Milleの圧倒的存在感に感動だ。
 Marco Minnemannのプレイも急の参加にもかかわらず余裕でプレイ。他のメンバーへの起爆剤のみならず、むしろアオリ気味に攻め立てる。普通の容姿&涼しい顔&笑顔で鬼神プレイの連打。とにかく手数が物凄い。(笑) ds. soloも特別に用意され、信じられないようなプレイを披露。通常のMetalなds. soloと全く異なるプレイながらアグレッシヴなプレイに釘付け。soloパフォーマンス中の2度のスティック落としで人間であることを確認。(笑) 但し、Metal Onlyの人には賛否両論だったかもね。
 Sami Yli-Sirnioの鋭いリフから時折見せるメロディアスなフレーズも流石。各メンバーの引き出しの多さもKreatorの魅力だ。蛇足:やっぱり"Destroy What Destroys You"は「トイレで消臭」ときこえた。(^^;

 終演後、サイン会抽選が当選したか確かめに。当然のように?当選。結局外れた人っていないのでは?(^^;
 私はKreatorの新譜の他にWaltariのアルバム、Marco MinnemannのIllegal Aliensのアルバムを持って行ったのでそれにサインして貰った。Sami Yli-SirnioにWaltariを差し出したらニヤリとして快く引き受けてくれた。彼は参加していないアルバムにも快くサインするタイプだね。実際参加していないアルバム出していた人がいたがちゃんとサインしていた。(^^;
 イイ人Marco Minnemannは皆にオレはKreatorのアルバムに参加していないんだ〜。だからサイン出来ないよ〜。とかいってチラシなどにサインしていた。従ってIllegal Aliensのアルバムを持ってきて良かったと思った。(^^;
 Milleはパーカーで頭をすっぽりかぶった状態で登場、ステージより随分小柄に見えた。睨みをきかせているが丁寧に対応してくれた。Christian "Speesy" Gieslerは無愛想だった。(^^; サイン会の模様はスラドミのブログにアップされていたが、見事に私が写っていた。(^^;


1.Choir of The Damned (SE) - Hordes of Chaos (A Necrologue for The Elite)
2.Phobia
3.Terrible Certainty
4.Betrayer
5.Voices of The Dead
6.Enemy of God
7.Destroy What Destroys You
8.Pleasure To Kill
9.The Patriarch (SE) - Violent Revolution
10.Extreme Aggression
11.Coma of Souls
12.Marco Minnemann's ds. solo
13.Warcurse
14.Flag of Hate
15.Tormentor

Miland "Mille" Petrozza (vo, g)
Sami Yli-Sirnio (g)
Christian "Speesy" Giesler (b)
Marco Minnemann (ds)


 <Exodus>
 「Bonded by Blood」完全再現というスペシャルな企画でThrasherの夢叶う!といった感じでオーディエンスの期待はかなり高い模様。ここ最近の「Bonded by Blood」のリスペクト具合にはびっくりしている。再発リマスター盤は地元で即日完売だったし。B!の影響って凄いんだね。(^^; 私にとって'85のThrashと言ったら、むしろAnthraxの「Spreading The Disease」、のStormtroopers of Deathの「Speak English or Die」の方を好んで聴いていたし、ExodusはPaul Bostaph参加の近年の作品「Shovel Headed Kill Machine」の方が好みであり、自分としては傍観レベルだった。
 前回Exodusは'06/3/2ndの渋谷O-EastでのExtreme The Dojo Vol.15で見た以来。その時はThe Haunted/Nile/Exodus/Edge of Spiritという組み合わせだった。Paul BostaphのバスドラとRob Dukesの野獣のような叫びが忘れられない。そのRob Dukes、野獣具合は相変わらずの壮絶さであったが頭のてっぺんが寂しくなっていた。DojoのLiveの時に自ら毛を抜くパフォーマンスをやっていたのが災いしたのかなぁ。(^^;
 オープニングSEは4ADの代表格Dead Can Danceの名作「Within The Realm of A Dying Sun」から"Dawn of The Iconoclast"。凄く久しぶりに聴いた。Exodusとの繋がりははっきりしないが、意外な選曲。
 Live、いざ始まってみると、鋭利の如く切り込むサウンドとRob Dukesの野獣のように吼えまくるvoの迫力が凄まじく、思わず引き込まれてしまった。「Bonded by Blood」もLiveで聴くとなかなか良いではないか。(笑) オーディエンスも次第にヒートアップしていき、ついには前方の柵が取り払われてしまい"A Lesson in Violence"では見たことのない巨大なモッシュ・ピットが形成された。Thrash Domination史上、この光景は初めて。(^^; ここ10年位暴れる系のLiveで前方に行った事がないので、柵があった方が安全なのか、無い方が安全なのか、私は分からない。(^^;
 しかし、ステージ・ダイブって、Thrashにつきものみたいだけれど、いつまでもステージに上がったままというのは見苦しい。オレはお前らを見に来たわけじゃぁないんだよ!ったく。


1.Iconoclasm
2.Fabulous Disaster
3.Blacklist
4.War is My Shepherd
5.Bonded by Blood
6.Exodus
7.And Then There were None
8.A Lesson in Violence
9.Metal Command
10.Piranha
11.No Love
12.Deliver Us To Evil
13.Strike of The Beast
14.Toxic Waltz

Rob Dukes (vo)
Gary Holt (g)
Lee Altus (g)
Jack Gibson (b)
Tom Hunting (ds)


 <Testament>
 昨年に引き続き今年もトリ。個人的には新作リリースしてからの来日というのが理想だが、昨年と異なるスペシャル・セットを行うとのこと。
 Black Sabbathの"Sabbath Bloody Sabbath"が流れた後にBandが登場。
 オーディエンスの疲労度が極限状態だったので、Testamentは結構安心して見られた。ここに日本を感じた。(^^;
 Chuck Billyのマイク、音響安定せず、vo.が思いっきり出てしまったりオフに近い感じになったりで変な感じ。"The Haunting"辺りまでとても聞き辛かった。中盤は持ち直した物の後半も何故か同様の不具合現象。まぁ、昨年のスラドミ初日よりはマシだったけれどもね。(^^;
 今年はAlex Skolnickのフィーチャー度はスラドミ史上過去最高。見応えがあったね。
 しかし、何と言っても特筆すべき点はPaul Bostaphのバスドラである。もう後半になるにつれてジャブのように効いてくる風圧はハンパではなかった。序盤はゆっくりスタート、そして"The Persecuted Won't Forget"の中盤以降に完全にギアが入った感じで末恐ろしかった。Paul Bostaphはやっぱり只者ではない!Marco Minnemannに刺激されて火が付いたか?
 "The Haunting"、"Sins of Omission"、"Trial by Fire"、"First Strike is Deadly"はスペシャルなセットだったと思う。特に"First Strike is Deadly"のPaul BostaphのバスドラとAlex Skolnick/Eric Petersonのツイン・リードが凄まじかった。Chuck Billyのマイクはまた調子悪くなったけれど。(^^;


1.For The Glory of... (SE) - The Preacher
2.Over The Wall
3.The New Order
4.The Haunting
5.Sins of Omission
6.Practice What You Preach
7.More Than Meets The Eye
8.The Persecuted Won't Forget
9.Souls of Black
10.The Legacy
11.Into The Pit
12.Trial by Fire
13.Alone in The Dark
14.Electric Crown
15.Miyuki Call - First Strike is Deadly
16.Disciples of The Watch

17.SE - D.N.R. (Do Not Resuscitate)
18.3 Days in Darkness
19.The Formation of Damnation

Chuck Billy (vo)
Eric Peterson (g)
Alex Skolnick (lead g)
Greg Christian (b)
Paul Bostaph (ds)


 今年のスラドミ、終わってみると、どのバンドも甲乙付けがたい出来で、とても満足だった。ちなみに会場を後にする際、携帯電話の落とし物を届けていた人がいたが、係員からどちらにありましたか、の問いに対して、どこからか飛んできたのです、って回答して係員も納得していたことに今回の物凄さを物語る。(^^;


 <購入簿:Thrash Domination 09 Live会場T.H.A.ブースにて>
 135.Bekhira / Demo '96
 Digifile仕様にてDarker Than Black Recordsから再発されたFrench Black Metalの'96 Demo音源。CD化の際にDesolation Triumphalisとの7inch 666枚限定'04 EP Split盤「Leading The Plague of Yahweh To Tts Grave...」からボーナス曲として追加されたお得盤。Primitive BlackというよりもNorwegian Black Metal王道路線といったところ。クオリティはかなり高いと思う。

 136.Lunar Aurora / Elixir of Sorrow
 German Black Metal、'04の5th。シンフォニック&ダークな作風。思ったよりもまったりした音だ。

 137.Nortt / Galgenfrist
 「Ligfaed」が衝撃的で俄然注目の独りPure Depressive Black Funeral Doom Metal、デンマークのNorttの現在の所の最新作3rd。Dark & Slow、人生の終止符のような音。絶対に根詰めて聴いてはいけない。極北音楽愛好癖者必聴盤。(^^;